アナログから離れられない昭和40年男。

ボロ真っ黒のギターをかかえて、真っ黒の衣装で歌うBOROを初めてテレビで見た時は、強烈な印象を僕に残した。だがその歌に強烈に痺れるのは、少々の時間を経てからだった。ショーケンにハマり、あらためて『大阪で生まれた女』を聴いた時、それよりずいぶんと昔になるテレビでの印象がよみがえったのだ。追い打ちをかけたのは『シンビーノ』のCMソング『ネグレスコ・ホテル』だ。「なんちゅう歌じゃ。こんな歌うたいが日本にいるのか」とビックリしたその人があの日の黒い人だと知り、中古盤でその時点での全アルバムをそろえた。ショーンケン、柳ジョージとの大好きな日本シンガートリオとなった。そのデビューアルバムを久しぶりに引っ張り出したらビックリ。なんと加納典明さんがライナーに賞賛の言葉を綴っていた。聴き込んでいた当時は、彼の存在を気にしていなかったのか、まったく記憶にないことにビックリした。それにしてもすさまじい文である。当時のアナログ盤て凝っていたのですな。

加納典明

いまや音楽はパッケージで無くなりつつある。CDの餌食となっているのは、我々世代がど真ん中のストライクだろう。携帯で聴くのがあたり前になり、聴き放題なんて僕ら世代にとったら奇跡のようなサービスだ。文字の世界も激変が進行中であることはいうまでもなく、ビジネスとしては変化を続けていかなければならない。でも僕個人としては紙もパッケージ音楽も大好きだから、家はドンドン狭くなるばかりで、いつか書斎と夢見ているから身を粉にして働いているのかもしれない(笑)。

世間と逆行するようにアナログへの愛は深まるばかりのおっさんで、こんな発見があるとまたまた惚れ直したりするのだ。

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2件のコメント

  1. 『ネぐレスコホテル』より『シシリーの砂』の方が好きでした。レコード盤両方持ってます。w

    • まったく同感。名曲ですよね。あと『コンクリートの壁』って大名曲もありますよ。

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