昭和40年男の舌の変化。

晩酌外での酒席が多い僕だが、たまの晩酌となるとこんな感じのおっさんメニューが並ぶ。一応ご紹介すると、右がニンジンスティック、中央がオニオンスライス&ブロッコリースプラウトとトマト、左は刺身こんにゃくと昆布とひじきの煮物である。豆腐や納豆なんかも登場頻度が高い。まるで僧侶のようなこんなメニューでダラダラと焼酎を始める。これだけで終えりゃ健康優良児まっしぐらだろうがそんなはずはなく、魚介類や肉系のメイン料理へと続いていく。

なんだかすごく健康に気を使っているように見えなくない。が、これらはここ近年の僕の好物ばかりなのだ。以前よく通っていた和食屋では、黙っていてもメニューにはないオニオンスライスとトマトを出してくれるほどだったし、おでん屋であれば昆布は絶対に注文する。

こんな献立は20代の頃だったらちゃぶ台返しだっただろうが、舌の求めるものが少しずつ変化を重ねてこうなった。ニンジンを必ず1本つけてもらうようになったのは、鉄人と呼ばれている先輩が生でかじると最高にうまいとのススメで、確かにその通りだと45歳くらいより取り入れた。煮物は40代になって、それ以前より強くほしがるようになった。年月とともに油物がドンドン抜けてきて、こんな構成に行きついたのだ。この傾向がこれからどうなることやら。もうこれ以上のおっさん化は無理なような気がするが、前述したようなニンジンとの出会いのように、自分だけのトレンドが加わリながら変化していくことだろう。

加齢によって嗜好が変化していくのだから、人間てのはつくづくよくできているなと感心させられる。でも一方で、カレーやスパゲティ、ハンバーグが好物なのは小学生の頃よりまったく変わらず、お子様舌の一面もある。これらに背を向け始める50代になるのだろうか? 今後の嗜好の変化がちょっと楽しみだったりする。それにしても、こんなメニューを楽しんでいるのに健康診断の数値が悪くなる一方なのは寂しいばかりだ。加齢とは残酷なものよ(笑)。

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