久しぶりに買った夢。

打ち合わせを済ませて街を歩いていると、長い行列を見つけた。昨日は年末ジャンボ宝くじの販売最終日で、歳末に夢を求める人が多く並んでいたのだ。東京大田区のディープタウン蒲田で見つけた販売所は、やれている感じとベタベタと張られた短冊がたまらなく、思わず僕も行列に加わってしまった。宝くじを求めるのはずいぶん久しぶりになるが、それにしてもいつからこんなに高額当選になったのだろう。７億なんてどんだけの夢が見られるんだって突っ込みながら、あーだこーだと考えるのには悪くない投資だ。

少ない投資だからと、7億は諦めてバラにした(笑)。「うちはよくバラしてあるからね」と、いくつかの束から選ばせる。こうして丁寧に売っているから行列が長いのだなと、悪くないことだと納得した。そして、買ったクジは真っ赤な地で“的中袋”との文字が白抜きされた袋に入れてくれる。「大きいのが当たりますように」と手渡されるのも実にいい。60歳くらいのおっちゃんで、きっとこの道のベテランだろう。スゴくいい気分にさせてくれ、もしもまた買うのならここがいいと常連を誓ったのだった。

宝くじというと思い出す歌がある。中島みゆきさんの『あした天気になれ』だ。雨が好きですを繰り返してあした天気になれと締めるサビに、初めて聴いた高校時代は唸った。『狼になりたい』や『世情』とともに、10代の僕に強い影響を残した曲だ。ジャンボ宝くじで思い出したからあらためて『あした天気になれ』を聴いてみた。みゆきさんワールド炸裂のスゴい歌詞だなとあらためて唸りながらも、宝くじのくだりに昨日の僕は同調しなかった。当たるはずがない言って買うと歌っているが、そうは思えないほど売り場のおっちゃんがステキだったからだ。

大晦日まで見る夢を多くの人が買ったのだ。どうぞみなさんに大きいのが当たりますように!!