50回目の夏が終わる。

昭和40年の7月に生まれた僕にとって、今年は50回目の夏を迎えたことになる。クソ暑い日の午後に生まれたのだから、おっかさんの初産はさぞ大変だっただろう。だがおかげで、この歳になっても夏が大好きなバカモノのまま50回目の夏も終わりに近づいてきた。物心ついた頃から夏が大好きで、その終わりはいつも悲しい気分になる。山のように積まれた宿題への恐怖の残像が、いまだに強く記憶に残っていて、なんとも重苦しい嫌な気分になるというのもある(笑)。

写真 2-1僕が住んでいる多摩川沿いは、東京のわりには生物や植物があふれていて、四季折々を感じさせ楽しませてくれる。つい先日には夏の終わりが近づいたことを告げる、ツクツクボウシの声が聞こえた。これよりしばらくは、特徴のあるツクツクボウシの鳴き声に風情を感じながら、夏の幕引きの寂しさを味わうのだ。今朝は家の窓からクッキリと富士山が見えた。この時期の朝はほぼ毎日ガスっていて見えることは珍しい。晴れ上がった高い空からも秋が近づいたことを思わされ、またまた寂しさを噛み締めた。そろそろ土手では夜の虫たちが騒がしくなってくる。夜のベランダに出ると大合唱が聞こえるようになり、その声は晩秋に向けて変化しながら楽しませてくれる。フムフム、50回目の秋を迎えるのだな。

花火は見たか。コパトーン塗ったか。朝顔咲いたか。ゆかたは着たか。ご先祖様に手を合わせたか。金魚すくったか。夏祭りに行ったか。そうめんすすったか。うな丼頬張ったか。こうして並べると加藤茶さんみたいですなあ。夏にまつわる行動数あれど、まだほとんど達成できていない50回目の夏だ。せめて今夜は線香花火でも買って帰ろうか。残りすくなった夏を互いに満喫しましょう。想い出に残るひと夏に仕上げる日は、もう残りわずかだ。

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2件のコメント

  1. ご先祖様と鰻丼と姪っ子と実家で花火したくらいだな。
    今週末の原宿スーパーよさこいでお祭りは〆るとして、冬生れの私は人恋しくなる秋が待ち遠しいです。

    • 原宿スーパーよさこいは知らなかった。冬生まれだとやっぱり冬好きなんですかね。大好物の湯豆腐がおいしいから冬も好きな僕です。

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