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2013年を振り返る。アベノミクスによる身近に起きた2つの変化。

2013 年 12 月 23 日 プロデューサー コメント

おっと、経済の話をしようってワケじゃないぞ。今年を象徴する言葉でもあるアベノミクス効果とやらが、実際に僕にも感じられた事例をご紹介したい。

まず1つ目は、銀行からの電話が激増した。編集長でありながらこの会社のトップでもあるわけで、当然ながら財務は重要な担当業務のひとつである。銀行様はたいしたもので、お見通しのうえで僕を名指しでかけてくる。その程度の情報は朝飯前で手に入る。
「ハイ、北村です」
「○○××銀行、△△支店の□□と申します。近くを担当させていただいておりまして、ぜひご挨拶させていただければと」
「そんなメガバンクがこんなちっぽけな会社になんのご用ですか?」
「資金需要がおありかと」と、要するに融資の案内なのだ。

 

 

白から黒…、じゃなかった、日銀の総裁が白川さんから黒田さんに変わって、未曾有の金融緩和が推し進められた。デフレから脱却してインフレターゲットの策定や、無制限の量的緩和など、勇ましいコピーがバンバン出てどうなることやらと静観していたが、思わぬところでその効果を実感したのである。金をジャブジャブと流したはいいけれど、予想もせぬ停滞を招いてしまい、メガバンクの金庫に金が浮いてしまった。ゴールデンウイークを過ぎた頃だったかと思う、メガバンクから中小の味方をうたい文句にする地域銀行までからもずいぶんと鳴る。判で押したように融資の案内である。22年間会社を動かしてきて、初めての経験だった。

これはアベノミクスの“3本の矢”の1つである大胆な金融政策から派生した実感であるが、もうひとつの成長戦略でも強く意識させられることとなった。この分野の担当となる経産省が、二輪業界に白羽の矢を立てたのである。なんともみなさん“3”好みのようで、ここでも3つの目標が掲げられた。バイクは世界に誇る日本のお家芸だから、日本メーカーで世界シェアを5割取る(現在43%ほど)。そして、これはなんだか大義名分のような気がしてならないのだが、安全にマナーよく乗る。そしてなにより注目したいのは、2020年には、国内での新車販売年間100万台を目指すとぶちあげた。もうあとわずかで6年後になってしまう五輪イヤーに、現在40万台ちょっとのマーケットを約2.5倍にするというのだ。バイクの仕事も多くこなす僕にとってこんなにうれしいことは無く、経産省との議論が始まったのだ。現時点ではまだ見えていないことばかりだが、ともかくこんな動きも初めてのことで、経産省のご担当もこれまで二輪に着目したことが無かったとおっしゃっていた。アベノミクス効果おそるべしである。

CIMG1967だが、先日読売新聞にこんな記事が掲載された。
〈バイクを所轄する経産省、国土交通省、警察庁の足並みもそろわず、“官製不況”そのもの〉との、日本維新の会の松波健太衆院議員のコメントを載せ、〈所轄象徴が安全性の確保と成長戦略という視点を共有し、整合的な取り組みを行なうことが求められる。〉と記事を結んでいる。実は僕もまったくの同感で、先日別の新聞の取材を受けて同じことを申し上げた。金融緩和によって、金が金を生むビジネスはひとまず活況となるだろう。実際に今年は、空前の株価上昇率で年を終えそうだ。だが、実体経済を担う対策では、管同士がいがみ合って何も進まないというのが、この二輪の件では見て取れる。国民の誰もが金融関連活況の恩恵を得られるわけでなく、総額こそ大きいが得られるのは少数人数に限られる。

さて来年、アベノミクスの放つ3本の矢は実を結ぶのだろうか。1本目の大胆な金融政策のみの成功では、多くの国民は大増税の前にむしろ後退を強いられる。安倍さんの目指すところを、どこまで担当省庁が本気で実現させようとするのかにかかっているし、それには政府全体でももっと力を込めていただきたい。来年こそが正念場となる。

 

 

 

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