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『気分はグルービー』は傑作なのだ。

2013 年 11 月 24 日 プロデューサー コメント

気分はグルービー『BECK』と並び、バンド系マンガの最高峰作品だ。最終話へともっていくのに、チョクチョク見る夢を使っている辺りは、もしかしたら『BECK』のモチーフになっているのではないかともとれる。夕べ久しぶりに実家に帰り、この最終巻を持ち出してきたのだ。

『ピテカントロプスエレクトス』とのセンスのよいバンド名の5人組の活動を描いたもので、高校2年生から卒業するまでの人生でもっとも甘酸っぱい時期のドラマだ。今だったら問題になってしまうだろうか。コイツら高校生のくせにタバコはあたり前のように全員スパスパで、酒もガンガン呑む。コンテストの決勝で緊張をほぐすために控え室で日本酒をカッ喰らったり、1人でカウンターに座ってマスターから「ギムレットでもどうだい」なんていわれていたり、カッコいい場面がしばしばある。かといえば、場末の居酒屋で1人カウンターで酔っぱらって、隣のおじさんに愚痴ってるなんてシーンもあるのだ。

チャンピオンでの連載をキチンとチェックしておけば、さぞ感動は大きかっただろう。というのも、このバンドの5人のメンバーのうち3人が昭和40年男なのだ。そして物語は、僕らが高校を卒業した年の4月に最終話を迎えた。そこに至るまで、この作品では年代を出していないと記憶しているが、最後の最後に1984年4月と記される。そしてタメ年男3人のうちの2人が、音楽で飯を食うことを決意して旅立つシーンで終わる。残りの3人のうち、大学生活をスタートさせる者が2人と、素晴らしいことにひとりはソープ嬢のヒモ人生をスタートさせるのだ(笑)。

僕らとタメ年たちのハイティーン時代を描いた傑作なのだが、バンドもののせいかタメ年男たちの認知度はイマイチ低い気がする。これほどのフィット感は先の『あまちゃん』レベルなのにもったいないったらありゃしない。

 

 

僕にとってこの作品への思い入れがもうひとつ強いのは、ギターリストが当時のうちのバンドのコピーのごとく、そっくりなのだ。絶対どころかで目撃されたはずだとの瓜二つぶりは、周囲も認めるところだった。この表紙にある、最前列の小さなサングラス男の後ろに立つ汚いひげ面がそうで、タバコと酒が離せないのも、寡黙なキャラクターなのも、ギターに明け暮れる感じもまたそっくりなのだ。プロになろうと決心するのもまた然り。もうずいぶん前に死んでしまったから、この作品で元気にギターを弾いている姿はうれしくなってくる。

当時の昭和40年男たちのリアルな生態描写(!?)がうれしい1冊だ。全巻持っていたはずなのだが、今の実家の本棚には揃っていなかった。悲しいことにお袋が処理してしまったのだろう。どうか復刻してくれませんかねえ、秋田書店さん!!

 

 

 

  1. avatar
    もく
    2013年 11月 24日 21:19 | #1

    多分全巻ありまっせ~(笑)
    個人的にケンジの父ちゃんが大好きです~(笑)