【S40News!】A・サマーズが追った “ポリス” もう一つのドキュメント。

1977年に結成した、イギリスのロックバンド・ポリス。多くの世界的ヒットを生み出したこのトリオのドキュメンタリー映像をまとめた映画『ポリス/サヴァイヴィング・ザ・ポリス』(原題:『Can’t Stand Losing You/Surviving The Police』)が11月23日より全国で順次公開される。

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Copyright 2012 OTL Distribution LLC

この映画はメンバーの中で最年長であり、技術的にも精神的にもバンドの支柱だったアンディ・サマーズの自伝『ポリス全調書(原題:One Train Later)』をベースにしている。未公開映像やライブシーン、インタビューを交えながら、ポリスの誕生、解散、そして再結成までを追ったドキュメンタリーだ。すでにスチュワート・コープランドが8mmフィルムで長年撮りためた映像を自ら監督した映画『ポリス/インサイド・アウト』が存在しているが、本作はアンディの眼を通してバンドの内面をさらけ出し、よりバンドの本質に触れたドキュメンタリーとなっている。

金色の髪を立ててパンクバンドを装ってはいたが、ポリスは明らかにその範疇から逸脱していた。ズート・マネー・ビッグ・ロール・バンドや後期アニマルズのメンバーであったアンディ・サマーズ、カーヴド・エアに在籍したスチュワート・コープランド、そしてラスト・イグジットというジャズ/フュージョン色の強いバンドのベーシストであったスティングの3人は、それぞれパンクムーブメントが興った77年には25歳を過ぎていて、パンクロッカーと呼ぶには年を取りすぎていた。

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しかし、その豊かな音楽キャリアを背景にした緻密に計算されたサウンドを、巧みにパンクの波に乗せ瞬く間にシーンの最前線へと躍り出る。そして、79年発表の2ndアルバム『白いレガッタ』以降、すべてのアルバムを全英1位の座へと送り込み、様々なジャンルの音楽が節操なく交合していた70年代末から80年代前半を象徴する存在となった。

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原作:『アンディ・サマーズ自伝 ポリス全調書』(P-Vine Books/スペースシャワー ネットワーク 刊)をベースに、監督はアンディ・グリーヴ&ローレン・レイジン。製作総指揮をアンディ・サマーズ自身が行なっている。『ポリス/サヴァイヴィング・ザ・ポリス』は11月23日よりTOHOシネマズ渋谷他にて、また12月7日(土)より新宿シネマカリテにて、全国順次公開。

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