エアロスミス来日における後悔!!

エアロスミス去年の11月に発売された、実に11年ぶりとなるスタジオ盤『ミュージック・フロム・アナザー・ディメンション!/ Music from Another Dimention!』を聴いて、『ジャスト・プッシュ・プレイ / Just Push Play』以降、やや心が離れ気味だった エアロスミス熱が完全に戻り、次の来日は必ず出かけると誓っていた僕だ。なのに、つい先日の公演に足を運ばなかった。

いくつかの理由が挙げられる。円安の影響もあるのかもしれんが、S席 1万5,000円はちょっと高すぎやしないか。大人なんだから出せない額じゃない。だが、エアロにしちゃあとの注釈をつけながら、この価格になんとなく冷めてしまったのだ。ガキどものためのロックンロールバンドであり、今だにエアロスミスってバンドは “ライブ” を提供してくれるヤツらだと認識している。ストーンズはいい意味で “ショー” になっているから、たとえ2万円だって納得できる。この後に続く大注目の来日公演となるポール・マッカートニーは 1万6,500円との値段がついているが、これもまったく問題ない。だが、エアロだけはいつまでもガキどものためのバンドでいてほしいとの気持ちと、1万5,000円がどうにも噛み合なかった。

もう一つは、東京での公演はB’zとのジョイントだからというのもあった。B’zが嫌いというわけじゃない。だが、かつて来日した時にB’zと一緒に演奏したビデオを観て、双方の魅力を削り合っているように感じて残念でならなかった。加えて、エアロ単体のライブ時間が短くなってしまうのではとの疑念を持ったことで、今回の見送りを決定してしまったのだ。

が、結果は後悔だった。今朝、未練がましくネットに書き込まれたセットリストを見ると『ライブ・ブートレッグ』を思い出させる「マザー・ポップコーン」とか「カム・トゥゲザー」が入っていて、オープニングが「ドロー・ザ・ライン」と、なんとも燃えてくるリストじゃないか。それだけじゃなく、ファン好みの隠れた名曲の数々を散りばめながら、会場によってリストを変えて臨んでいる。どれも原点回帰のようなリストでありながら新曲も入れ込んであり、最新アルバムの姿勢がそのまま出ている。勝手に心配したB’zとのジョイントだから時間が短くなるというのも、リストやレポートからは見受けられない。さらに、ネット内に書き込まれたスティーブン・タイラーの行動もうれしくさせた。一人でドンキ・ホーテをうろついたとか、深夜の路上ライブに飛び入りしたとか、まるでロックンローラーのまんまじゃないか。

「やれやれ、バカな俺です」と、後悔しながら家を出た。そんな僕に説教のごとく、会社へと向かう電車内で林真理子さんの著書の広告に踊る「やってしまった後悔はだんだん小さくなるけど、やらなかった後悔はだんだん大きくなる」との文字が突き刺さるのだった。観に行ったタメ年の皆さん、よかったですね (泣) 。
 

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2件のコメント

  1. マリンは仕事の都合で行けなかったので大阪公演に参戦しました。
    S・タイラーの動きっぷりは、とても65歳には思えなかった。
    改めて自分らの怠けっぷりを自覚したライブでした。

    • よかったですね。ひょっとして『キングス・アンド・クイーンズ』と『セイム・オールド・ソング・アンド・ダンス』を演ったセットの日ですかね。個人的には、大阪のセットが一番好きです。

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