お米料理のベストテン。

ランキング企画を見ると、ついつい夢中になってのぞき込んでしまうのは『ザ・ベストテン』の影響なのかはわからんが、先日新聞に載っていた『好きなお米料理』なる企画に燃えたぎった僕だ。

タイトルを見つけてまず、僕にとってはなんだろうかと考えた? まずパッと浮かぶのは寿司だ。マグロ好きの僕にとって、赤身の握りをいただく瞬間は至福であり、また日本人で良かったと思うのはその赤身を巻いた鉄火巻きを頬張ったときだ。赤身と海苔とシャリとわさびの最高の四重奏であり、バランスのとれた鉄火巻きは日本の誇りで、これ以上の食材黄金カルテットを僕は知らない。

米と魚の国に生まれた恩恵を享受できる江戸前寿司は、素晴らしい料理だ。生で食べられる新鮮な魚と、酢で締めた米が合わさり、うまみのたっぷり効いた醤油をつけるのだから、まさに日本のいいとこ取りで、キングオブお米料理である。いや、ちょっと待てよと自分にブレーキをかける。米料理といえば、カレーライスもあるじゃないの。キレンジャーを名乗るほどのカレー好きが、キングオブ米料理をカレーにしないのはいかがなものだろうかと、自問自答しながら企画に目を通してみた。

するとなんと、僕の悩みのままに並んでいて、1位が握り寿司で2位がカレーライスじゃないの。以下、炊き込みご飯、おにぎり、うな重、チャーハン、赤飯、カツ丼、天丼、もちがベストテン内にランキングされていた。さらに20位までで注目は、巻き寿司が18位ということ。鉄火巻きこそ日本の宝とする僕にはちょっと意外だ。そのくせ11位に海鮮丼て、いつの間にかそこまでの市民権を得ていたとはビックリである。お袋がここぞというときに拵えてくれたちらし寿司と、いなり寿司が13、14位と並んでいるのも納得だった。

新聞のデジタル会員の回答による集計だから、およそ昭和40年男世代とちょっと上の方々がメインで回答しているのではないだろうか。やけにフィット感のいいランキングとなっている。だが、1位と2位の間を僕は揺れる。にぎり寿司とカレーライスは、多くの昭和40年男にとっても大いに揺れているのではないか。甲乙付けられない。双方ともに、こだわりと技を持っている職人さんには申し訳ないが、そもそもうまさのポテンシャルが高いメニューだともいえる。コンビニや持ち帰りの寿司もそこそこうまく、立ち食いそば屋のカレーだって満足できる。料理そのものの完成度が高いのだ。ハラペコのときにテーブルにそれぞれが置いてあり、どちらか1つしか食えないとするとどっちか。3000円で一人前の寿司に、もしかしたら500円のカレーライスが勝ててしまうかもしれない。ともかく、奥深き米文化の国に生まれて幸せですな。

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