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そばグルメ、上野編。

2010 年 6 月 27 日 プロデューサー コメント

仕事で上野に来た。
バンド時代はずっとこの街で働いていたので、いつ来ても懐かしい気持ちにさせられる。
長い打ち合わせで腹ぺこだ。
昼のピーク時間は完全に過ぎていたから、選択が贅沢になる。
いやねえ、やはり名店は混んでいるのですよ。
観光客とビジネスマンがごった返していて、1時すぎまでは入る気にならないほどだ。
上野は飲食店の数は多いものの、ホントにうまい店は少ないからどうしても集中してしまう。

 

どうしようかな、上野といえばトンカツかそばだな(焼き肉とカレーの名店デリーとかも)。
トンカツなら絶対に“双葉”っす。
でもね、高いんだよねえ。
値段以上の感動はあるけど、前日はずいぶんと呑んだからやさしくそばにしようと決定した。
気合を込めて食べるそば屋が、上野には3店ある。
蓮玉庵(台東区上野2ー8ー7)と翁庵(台東区東上野3ー39ー8)、
そして上野薮そば(台東区上野6ー9ー16)だ。
好きな蕎麦屋の基準は、江戸そばと呼ぶにふさわしい仕事がしてあり、
庶民的な雰囲気であり、おばちゃんが元気で、量(ここ大事)もそこそこであることだ。
例えば浅草薮そばとか赤坂砂場とか、ものすごくうまいけど
俺はバーコードそばと呼んでいる。
そのまんま、バーコード状に盛られているのである。
思いがけない金が入り込んだ財政が豊かなときなどでないと、
ちょっと腹が立つほど少ないのである。
もともと、そばは量の少ないメニューであるから、
大食らいの俺には厳しいのであるが大好きなのだ。
人類は麺類(笑)。魅力的な麺は数多いが、
どうしてもひとつを選べという意地悪なヤツがいたら泣きながらそばと答えるだろう。

 

つうわけで、この日の気分はそばをしっかりと食べる。
スイッチはバッチリと入り、はしごすることを決定したうえでまずは薮へと足を運んだ。
久しぶりだなあ。たぶん5年とか7年とか経っていると思う。
メニューを広げると、ゲッ、高い。
せいろ750円? 確か600円だったと記憶しているがあまり正確でない。
少々ガッカリしながらもせいろをオーダーした。
やっぱりこの時間は正解だな。
まばらな客ながら、みなせいろものをズルズルとやっている。
腹が鳴る鳴る、薮そばで。

 

運ばれてきた。うん、いいねぇ。
少々高いがバーコードではない。
しっかりと腰の強い、この時期としては不思議なほど香りが高いそばをそのままいただく。
ここのつゆはすごく辛いから、江戸っ子を気取ってちょこんと付けて食べて大満足なようになっている。
こういういいそば屋では、段階を考えたうえで遊ぶ。
そばだけ→ほんのちょっとのつゆ→薬味投入→わさび投入といった具合だ。
ふーっ、最高っす。

 

さあさ、もう一パイ。
さんざん迷って翁庵にした。
ここは名店として紹介されることはあまり多くないが、
俺には絶対的な存在で、この3店の中でもっとも庶民的な雰囲気の店だ。
客の7割が注文するネギせいろの大盛りを迷わずオーダーした。
あったかいつゆにネギとイカのかき揚げが入っていて、これがたまらんのですよ。
薮に比べると甘いつゆながら、かき揚げと相まって最高っす。
もうなにも考えずにジャブジャブつけてちょうだいな。

 

客の年齢層が圧倒的に高いのは、ここが長く愛されているから。
グルメ騒ぎにあまり踊らされていないからかもしれない。
もう2時過ぎだというのに次から次へと客が入ってきて、
先の通りみなネギせいろを頼むという不思議な空間だ。
酒を呑んでいるおっちゃんも多い。
いかにも上野のそば屋という感じがいいよ。

 

なんか高知のレポートで調子に乗っていますが、
決して正確な舌を持ったグルメ野郎ではないので、
その辺を踏まえたうえで上野に出かけたらだまされてみてください。

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