ガンの疑い!?

つい先日、大嫌いな病院に行ってきた。2月の頭からずっと喉の同じ場所が痛くて、咳き込むと止まらなくなる。約2ヶ月を過ぎてとくにひどくなることはないものの、いっこうによくならなかった。痛いから大好きな歌を我慢の2ヶ月で、15歳から本格的に歌い始めて、これだけ長い時間に渡って封印したのは初めてで、ここまで我慢すると頭がおかしくなりそうになり、ついに出かけたのである。それと…、じつは喉頭ガンを疑っていたのだ。

「北村さんと同じ歳の兄貴なんですけど、喉頭ガンが見つかってしまって。ステージ4だったんですよ」とは、去年の秋に聞いた話だった。「酒好きで濃いのをガンガン呑むんですよ」と、酒の席でいわれてビビりながらも焼酎を水割りにしない僕だった。そしてそのわずか2週間後に「北村くん、ワシなガンなんだよ」とは、バイク関連の仕事で尊敬する先輩からの衝撃の告白で、やはり喉頭ガンだった。放射線治療によって完治を目指していて、今は毎月の検査をしている。やがて半年に1回の検査になり、5年間で逃げ切りとなる。ただ、治療の代償として味覚がなくなってしまったそうで、先日、食事に連れて行ってもらい一緒に完食したものの、味がわからないから流し込んでいるだけだと寂しそうに言っていた。

そして実は、今回の痛みが始まる前日に知り合いのシンガーと酒を呑み、喉頭ガンに気をつけようとの話をしたのだ。ガンは同じ場所を同じように痛めつけることによって発症するリスクが高くなるとのこと。僕も週に1度は必ず歌うし、彼はプロのシンガーである。だからノドはいつも痛めつけているのだから、互いに気をつけようと話し合ったのだった。偶然にもこの翌日から痛み始めたのが、今回の疑いを強くした。痛み始めは彼との歌合戦&痛飲によるものだとなめていたが、1週間、そして2週間とまったくよくならない。あまりにもよくできた話じゃないかとビビり始めた。不思議なものでこうなると“死”について考えたりするのだからおかしなものだ。そして見つからない方がいいとか、いや、今なら間に合うんじゃないかとか、バカバカしくもガンを疑って悶々とした日々を過ごしたのだった。

結果としては「大きな病気ではないですよ」と、先生の声が天使からのように響いた。あー、よかったとお祝いに呑みまくったのだから始末が悪い。いずれにせよ、あまり長生きするタイプではないだろうな。

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2件のコメント

  1. ひとまず安心ですね。健康以上の幸せは無いです!

    • ホントそうですよね。酒はほどほどに、腹八分目。できないんだよなあ。

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