ホーム > プロデューサーのつぶやき > ゴダイゴ vs 世良公則&ツイスト。3番勝負解説!!

ゴダイゴ vs 世良公則&ツイスト。3番勝負解説!!

2013 年 4 月 7 日 プロデューサー コメント

このブログと本誌の連動企画『3番勝負』の『和製ロック対決』について、出題者の僕の解説&私見を、3日連続して述べさせてもらっている。一昨日のキャロル VS ダウン・タウン・ブギウギ・バンド、昨日の沢田研二さんと萩原健一さんに続いて、トリを飾るのはこの対決だ。

ゴダイゴ ガンダーラゴダイゴとの衝撃的な出会いは、中学に入ってその生活にもすっかり慣れた頃だった。もっともそれまでも、多くのCMソングを手がけていたから耳には入っていたが、それらとはまったく異なる『ガンダーラ』だった。以前にも書いたことがある、親父から見るようにと勧められて弟と一緒に「ガキの番組だぜ」と、斜め45度くらいから観た『西遊記』だったが、中坊の僕にもハッキリとクオリティを感じさせる仕上がりに唸った。そしてエンディングで流れてきた『ガンダーラ』は、それまで聴いたことの無い不思議な曲に感じられたのだった。直感的に大ヒットするとの思いに至るのは、この年の頭から始まって虜になっていた『ザ・ベストテン』の影響だろう。ヒットするか否かとすぐ予想してしまう。そして僕は大ヒットを確信して『西遊記』放送翌日の月曜日の学校で、「絶対にヒットする」との宣言をぶちまけたのだった。予想どおりの大ヒットを記録して、鼻高々な気分を味わったのだった。

ゴダイゴが凄かったのは、ミッキー吉野さんの魔法ともいえるサウンドメイクだろう。日本の音楽はここまで来たのだと、強く感じさせた一人だった。昨日と一昨日の対決解説で、日本の音楽シーンの創成期についても触れた。徐々に本格的なロックへと進化を遂げてきたシーンが、いよいよ大爆発の時を迎えたのが70年代の後半である。お茶の間とアングラ、サブカルが解け合いながらシーンを形成して行く中で様々なバンドやシンガーが生まれ、ドンガラガッシャンの黎明期へと突入した。洋楽の真似だけで無く独自のカルチャーへと昇華し始めた瞬間が、多くの天才たちによってもたらされた。その1人として大きな存在がゴダイゴであり、ミッキー吉野さんである。そしてこの瞬間をちょうど音楽に興味を持つ年頃で迎えたことは、僕らったら幸運ですな。

洋楽のセンスを有り余る程持ち、クラッシックやアジアの音楽にまで精通するインテリでありながら、紡ぐ楽曲は極めてわかりやすい。もちろん、スティーブ・フォックスとトミー・スナイダーがガッチリとリズム隊を固めていることや、浅野さんのセンスあふれるギタープレイ。そしてタケカワユキヒデさんの特徴のあるボーカルと卓越したソングライティング能力と、バントとしてのクオリティは当時のシーンの中ではアタマ2つくらい抜きん出ていた。スゴイバンドが出てきたものだと感嘆の声をあげている横で、サザンが出てきて、YMOが世界へと羽ばたいていく布石を打つ。チャーがギターを弾きまくり、原田真二がヒットを連発した。百花繚乱のごとく騒がしいシーンの中で、ロック一直線の男、世良公則さんもまた突っ走っていた。

世良公則&ツイスト あんたのバラード世良さんはポプコン(ヤマハポビュラーソングコンテスト)の名を世間に広く知らしめた。それまでも知れていたコンテストだったが、このシンガーがポプコンから出てきたのだと言わんばかりに『あんたのバラード』はポプコンの最優秀曲ですと歌番組で連呼された。抜群に歌がうまいうえに、リズムもしっかりとしていながら、日本の伝統的な歌唱やノリをうまく取り入れていた。極めつけはロッド・スチュワートに憧れたというまんまのしゃがれ声で、それまでに無いスタイルに小学6年生だった昭和40年男たちに「これがロックなんだ」と染み渡った。その後、例にもれず『ザ・ベストテン』のレギュラーのような存在になり、ヒット曲を連発したのは、もうタメ年たちには説明不要だろう。

まったく異なるスタイルながら、日本のロックを新しい時代へと切り開いた2組の軍配は、さあどっちだ?

 

 

  1. コメントを募集しています。