【S40News!】ニコンDXフォーマットのコンデジ「COOLPIX A」発売。

NIKON COOLPIX A

ニコンは、APS-Cサイズの撮像素子を搭載したハイエンドコンパクトデジタルカメラ『COOLPIX A』を3月21日に発売する。

各社からハイエンドモデルが発表され、需要拡大しているコンデジ市場。携帯やスマホのカメラ性能が向上している昨今、低価格モデルより、より高品位な撮影を楽しめる高級機に人気がシフトしている。とくに、明るい単焦点レンズを搭載したモデルが増えており、どの製品もこれまでの「ズームがない=不便」という常識を覆し、その不便さを補ってあまりある画質で勝負している。

NIKON COOLPIX A

『COOLPIX A』もそんなモデルの1つだ。ウリは一眼レフで定評のあるAPS-Cサイズ(DXフォーマット)の大型撮像素子を、ニコン製品として初めて採用している点。有効画素数1,616万画素のCMOSセンサーがそれで、これによって一眼レフカメラと同等の画質、豊かな階調表現や色再現性を実現する。さらに、モアレなどを軽減する効果がある一方で、解像力をわずかに低減してしまう光学ローパスフィルターを非搭載とし、撮像素子とレンズの性能を最大限に引き出しているのも大きな特徴だ。ちなみに、このフィルターキャンセルについては、同社の最新一眼レフでも採用されている。

一方のレンズは、専用設計された35mm判換算で28mm相当の撮影画角を持つ、開放F値2.8の明るい広角単焦点NIKKORレンズを搭載。スナップを中心に幅広い撮影領域に対応できる汎用性の高い画角を持っている。ユーザーの創作意図に合わせたピント設定が可能なマニュアルフォーカスリングも採用している。専用レンズというメリットを最大限に活かして諸収差を効果的に低減し、絞り開放から画面全体にわたって高い描写性能を実現したとしている。また、絞り羽根は7枚虹彩絞りの採用により、美しい自然なボケ味が楽しるという。

コンパクトさを重視したのかファインダーは持たず、光学ファインダーをオプションで用意。また、背面の液晶モニターは非タッチパネルの3型約92万ドットとなっている。ボディは直線基調の実にシンプルなもので、上面には耐久性に優れたマグネシウム合金を採用。金属の質感を全面に出したデザインといえる。本物感、所有感を味わえる風格の漂う外観を持つ。

NIKON COOLPIX A

本体にGN6のポップアップストロボを内蔵している他、ホットシューも装備して高い拡張性を持つ。また、14bit圧縮RAW(NEF形式)による撮影・現像に対応していたり、高精細な1920×1080/30pのフルHD動画撮影機能など、多彩な機能を備えている。

価格や最新モデルであることなどを考えると、タッチパネルなどの新機軸がないのがやや寂しいところだが、そのコストもすべて撮影性能につぎ込んだとも受け取れる。撮影を趣味としているユーザーのセカンドモデルとしてはもちろん、単純にコンパクトで高画質なカメラが欲しいと思っている方にもお勧めできそうな一台だ。サイズは約111×64.3×40.3(mm)、重さ約299g、カラーは黒と銀の2色で、実勢価格は12万円前後の見込みだ。

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