死について考える。〜その7 会わない日々〜

バンドが解散してしまい、弾き語りを細々と続ける音楽活動になった。
ライヴステージに上がらないということと、
忙しい仕事のストレスからずいぶんと太ってしまい、
なんとなくヤツに会うのをためらっている時期があった。
太ってしまうことは、すなわちロックじゃないという哲学を持っていた。
なので、一緒にロックを生き抜いてきたナオキに、このだらしない自分をさらせない。
忙しくて時間がつくれないコトもあり、いつからか会わない日々になった。

そんな時間が過ぎていくと共に、
もう一度ナオキとバンドを組んでロックしたいという気持ちが高まっていった。
それにはこのだらしない体を元に戻さなければならない。
減量に取りかかった。
キチンと戻ったらヤツを迎えに行こう。
きっとヤツだってロックを取り戻したいはずだ。
なんとも自分勝手な話だが、こう考えたからがんばれたのも事実だ。

だが、そんなくだらないことにこだわらずに迎えに行けばよかった。
そうすれば絶対に自殺なんかさせなかっただろう。
逝ってしまう数ヶ月前、ヤツとのことを曲にしていてこんな言葉をつづっている。

公園のベンチでずっとずっと缶ビールとラジオで過ごしたなぁ
そんな夜がいつまでも続くと信じていたんだ

18までにけりつけてやるよ俺たちの口癖だった
夢を全部ロックンロールに乗せて毎日吐き出してた

世間やしがらみやチョットばかりの金が
ため息増やしていつのまにか戻れなくなっちまった
昔のことさ

Hey相棒、調子はどうだ? 今でも吠えてるか
あの日から別々の道俺たち歩いているんだな
Hey相棒、笑っているか? 汗かいているか
あの日から会えない日々が随分と過ぎたな

突然行方くらませてそれきり何年も
時間は加速するように勝手に過ぎてく

俺たち出会わない方が幸せだったのかもな
すり減らすようにすべてをかけて使い果たしてしまった

傷つき泣いてたお前の心
気付かずわがままを押しつけてた 気付いたときには
遅すぎたけど

Hey相棒、今はなにしてどんな風に生きている?
何もなかったようにこの街戻って、またビール飲めたらいいんだけどな
Hey相棒、調子はどうだ? こっちは上々だ
Hey相棒、もう1度俺たちあの日に戻りてえ

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