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大編集後記その十ニ。甲斐よしひろさんのセレクト。

2012 年 9 月 15 日 プロデューサー コメント

なんてったって独立創刊だから、いつもより多く大編集後記をお送りしている。買っていただいた方に、つくり手の感覚をわかっていただき、本を身近に感じてもらえたらうれしいことだ。

昨日は今回の巻頭特集『俺たちが影響を受けた男たち』での忌野清志郎さんのページに掲載した、ジャケット4枚の理由をつらつらと書いた。ならば今日は甲斐さんのページに掲載したアルバム3枚とシングル2枚について語らせていただこう。僕によって、タメ年諸氏のできるだけ多くの賛同を得られるようにとの狙いで選んだ。

アルバム『マイ・ジェネレーション』は、『HERO(ヒーローになる時、それは今)』の後に発売されたから、おそらく昭和40年男たちにとっては初めて意識した甲斐バンドのアルバムだろうとセレクトした。『HERO』に続くシングル『感触(タッチ)』が収録され、『100万$ナイト』など名曲ぞろいだ。だが、昨日の清志郎さんと同じく、僕の独断で選ぶ企画だったら入れていない。そしてここには『この夜にさようなら』を入れるだろう。A面トップの『最後の夜汽車』は甲斐さんの曲の中でもランク上位の好きな曲で、同じく『きんぽうげ』や『氷のくちびる』も、僕の中では上位だ。この3曲が同時に聴けるすばらしいアルバムで、タイトルも好き。だが、『HERO』のヒットによって甲斐バンドを知ったから出会ったアルバムであって、リアルタイムではなかった。このアルバムを聴いたという、昭和40年男のほとんどがそうだろう。ならばと『HERO』以前のアルバムは勇気を振り絞って外したのだ。ライブ盤の『サーカス&サーカス』も大好きだが、同じ理由で外した。もっともライブ盤ということでは今回掲載になった『100万$ナイト』と甲乙付け難く、かえって悩みは軽くてすんだことになる。そして『破れたハートを売り物に』は、大々的な宣伝に期待が胸いっぱいに膨らんだアルバムで、発売前の甲斐さんのインタビューもいたるところで読み、とくにタイトル曲にかけた情熱を語っている記憶が強く残っている。このアルバムによって『ダイナマイトが150屯』がカラオケのレパートリーになり、ひなびた街のスナックなんかで小林旭さんの曲だといって歌うと受けが良く、拍手喝采になるから感謝の気持ちで入れた。

シングルは理屈抜きで、昭和40年男だったらこの2曲であって、好きとか嫌いとか独断とかを超越してこの2曲で決まりなのだ。とまあ、昨日に引き続きグダグダと語らせてもらったが、甲斐さんのファンの皆さんにとってはいかがなものか?

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