大編集後記その四。松田優作さんの続き。

次号の発売日まで4日と迫ってきた。どんな勝負になるやらワクワクしている僕だ。手前味噌だが、いい人選だったと思っている。松田優作さんに始まり、忌野清志郎さん、いかりや長介さん、永井豪さん、甲斐よしひろさん、小林克也さん、石ノ森章太郎さん、沢田研二さんの8人だ。もちろん他にも多大なる影響を受けた人物はたくさんいて、編集会議ではたくさんの名前でホワイトボードが埋められた。その中でこだわったのは、昭和40年男ならではなんだと声を大にして言えることだ。たとえば、司馬遼太郎さんも候補に挙がったが、あまりにもバンドが広すぎる。長嶋茂雄さんもしかり、日本中が影響を受けたという人物は、あえて外してのぞんだのだ。

松田優作さんを昭和40年男が独占(!?)するだけの理由があるのは、昨日お伝えした通り。そこら辺を編集部金子が入魂の記事を書いている。加えて優作さんの人となりをを知るために、親友の佐藤蛾次郎さんに話をうかがった。蛾次郎さんといえば、僕にとっては『男はつらいよ』の源公が強烈だが、あの役

に収まる前に何度か共演している。初対面となった映画の撮影時に意気投合したそうだ。

まったくタイプの異なる2人に思えるが、仲は相当よかったようで、その様子がよくわかる秘蔵写真を何点も提供していただいた。これも優作さんファンにはたまらないものだろう。失礼ながら笑えるのは、2人の凄まじい身長差で、並んで歌っているカットは必見ですぞ。それとなんと、2人で銃を撃ちに行った時のカットがもうカッコいいのなんの。早く発売日になってほしい。

優作さんは蛾次郎さんを大切な先輩と慕っていたようで、蛾次郎さんもかわいがっていた、なんというか子弟コンビのだったようだ。会えば酒呑む仲の2人で、先に逝かれてしまったことは蛾次郎さんにとってどれほどつらかったことだろう。それを痛いほど感じる、愛があふれたインタビュー記事になっている。乞うご期待だ。

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2件のコメント

  1. 松田優作といえば、蘇る金狼や野獣死すべしといった超ハードボイルドな世界を演じた姿が強烈に印象に残っている。なかでも、恋人(小林麻美)を射殺するシーンは、あまりにも非情過ぎて絶句した。男として、ストイックに生きることのカッコ良さを教えてくれたのは、間違いなく彼だと思う。ただ、あまりにも突然に逝ってしまった感が強い。私が彼の死を速報で知ったのはトゥナイトの生放送中で、とにかく事前に何にも報じられて無かったので、何それ?と、全く信じられなかった。あの唖然とした感覚は一生忘れられない。

    • そうなんですよ。あまりにも突然でしたよね。役者で生き抜くことを選んだ、まさに壮絶な人生でしたね。

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