『踊る大捜査線』の監督インタビュー。

被災地から戻って翌日は、タメ年映画監督の本広克行さんのインタビュー取材だった。『踊る大捜査線』が代表作で、これまで数々の映画を世に出してきた。この秋公開の『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』の撮影を終えたばかりで、ちょっとリラックスしている時期だったのか、楽しい話をたくさん聞かせてもらえた。

『踊る大捜査線』といえば、和久さんと室井さんだね。青島さんももちろん魅力的だが、昭和40年男にとって長さんと柳葉さんは近い存在で、しかも2人の役がそれまで見せたことのないものでありながらもバッチリハマっている。とくに長さんは、全員集合でさんざん世話になりながらも、特別な存在ではなかった。ところが和久さん(加えてキリンラガービールのCMでベースを引く姿)の存在感に、ああこの人ってカッコいい人なんだと気付かされ、こんな大人になりたいと思ったのは僕だけじゃないだろう。多くのキャラがイキイキとしていることと、テンポの良さがこの映画の魅力であり、それを作り上げている監督と会って話を聞けたことは、雑誌をまとめ込んでいる僕にとっていい刺激になった。

『踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ!』を見ていなかったので、被災地取材に行く前日に注文しておいた。いやあ、便利な世の中だと改めて感心させられる。ものすごく疲労しているにも関わらず、夢中になってあっという間にエンドロールだったのはさすが。やっぱり面白いなとインタビューにのぞむと意外な言葉が聞けた。この作品は前作に比べて興行成績がふるわず、原因がハッキリとわかっているとのことだ。わかりやすいところで例にしていただけたのは、テーマソングが頭になかったことを上げて、ああいう定番みたいなのをいたるところで崩したそうだ。水戸黄門の印籠は大切なのだと言葉を投げると、遠山の金さんは桜吹雪だと返される、タメ年ならではの会話になった。だが、僕はあのテーマソングをずいぶん引っ張ってから流したことが凄くカッコよく感じたので、ちょっと複雑な気分でもあったが、大いに考えさせられる分析を聞けたことになった。もう1つは、これだけのビッグブランドを本当にファイナルにしていいのかは、記事を抜きにして気になるところだった。ファイナルと言っておいて続けるのではとの疑いを持っていたが、キッパリとファイナルとおっしゃった。貧乏性の僕だったら間違いなく続けるだろうなあ。

短かったものの有意義な時間は、がんばっていいページにして次号で送り込む。乞うご期待だぞ(こればっか)!!

追記:「踊る大捜査線」が大走査線になってしまいましたので先ほど修正いたしました。大変失礼いたしました。ご指摘いただいたmorizo_tmさん、ありがとうございました。

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