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【懐かしの名盤】ザ・バンド『Music From Big Pink/ミュージック・フロム・ビック・ピンク』(9/13)

2012 年 5 月 31 日 プロデューサー コメント

本題に入る前にちょいと皆さんにお願いだ。これまで何度か騒いできた、スカパー!で放送する音楽ラジオ“スターデジオ”で『昭和40年男スペシャル』を放送する。ここに皆さんのリクエストをいただきたいのだ。“スターデジオ”が聴けない方も純粋に昭和40年男のリクエストチャートがつくれたら面白いじゃないか。今日が〆切だから清き1票を待っているぞ。 

さて、昨日に引き続きお届けしよう。不定期連載企画、懐かしの名盤ジャンジャカジャーンのシリーズ第9弾は、ザ・バンドでお送りしている。僕ら世代とって地味な存在ではあるが、アメリカでは 絶対的な存在のハイクオリティバンドだ。その音に触れたことのないタメ年たちには、自信を持って推薦する。酒とよく合うしっとりとしたサウンドは、至福のときを連れてきてくれるはずだ。

ボブ・ディランの凄腕バックバンドとの情報を得て、僕は初めてザ・バンドの音に触れた。衝撃ではなかったがなんとなくいいなとの印象が残っていたちょうどそんなころ、入店したバイト先の先輩たちにザ・バンド中毒者が多くて、強烈なレコメンドを受けた。そしてさらに、ザ・バンドの解散コンサートのドキュメント映画『ザ・ラスト・ワルツ』がデレビで放送されることになった。今となってはビックニュースでもなんでもないが、情報枯渇時代において2時間もの音楽映画をテレビで流してくれるのは、当時においては狂喜乱舞するほど価値があった。音楽映画をビデオソフトで所有するなんてことはまだまだ先の話で、名画座やムービー喫茶(懐かしい)で何度も繰り返し観ていたころだ。ベストヒットUSAやごく稀に放送される洋楽のライブ番組などは、ほぼすべてエアチェック(?)したが、音楽映画の放送は極々少なかった。この時はまだザ・バンドの魅力には目覚めていなかったが、すでに神と崇めていたクラプトンとディランが出るとのことを知り、ザ・バンドには失礼ながら必見だとその日を待った。

放送当日はコマーシャルカットにトライして、1本のVHSテープが完成した。モノラルでの録画で、しかも所々で録音ボタンオンオフの失敗があり、あみんの『待つわ』が流れるCMが入っていたり、肝心のディランの『フォーエバーヤング』のイントロが切れていたりしたが、内容はすばらしく僕の人生でもっとも繰り返し再生されたビデオテープとなった。このテープは少しずつ劣化しながらも、DVDを買うまではそのまま20年近く宝物だった。

放送の翌日、元気に出勤すると先輩たちは激怒していた。時間の都合上カットされた曲が納得できないとの声だった。それにしても先輩方、名画座で何度観ているんだよと言いたかったが、そんなこと言葉にできるわけがなく、ここでもまた皆さんのザ・バンドクレイジーぶりを知ることになった。これから数ヶ月後にムービー喫茶での上映に連れて行ってもらい、カットした曲がいかに不適切だったかの解説をしてもらった。

それでも繰り返しビデオを観るうちに、本格的にザ・バンドの魅力にハマったころ、同じく中学時代から続くバンドメンバーたちもやはり傾倒していった。同じ釜のメシを食っているとこんなものである。高校3年生の頃には『ミュージック・フロム・ビック・ピンク』に収められた『ザ・ウェイト』をレパートリーに加えていたほど、僕もバンドも急激にその魅力の虜になったのだ。(つづく)

          

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