ギタリストへの憧れ。

そんなわけで、ギタリストに強い憧れを抱くようになった中2のオレ。
クイーンで目覚めた影響なのか、
とくに完成度が高い(俺の基準で)バンドのギタリストに憧れた。
立ち位置が真ん中でないことも男心を大いにくすぐったのだ。
なのにソロになるとすべてを持っていってしまう。
なんてカッコイイ存在なのだと。
真ん中で常にがなっているのはガキよガキってな。

この中2の夏に知ったレッド・ツェッペリンというバンドと
そこで弾きまくるジミー・ペイジにトコトン惚れたのだった。
ブルースっぽさがリッチーより本物っぽく思えたし、
奏でられる楽曲の完成度がディープ・パープルを凌駕していると思った。
その音の組立の全権を握っているのがジミー・ペイジなのだと、
研究(専門書の立ち読みや得意のミュージックライフ誌)のすえ知ったのだから
もうぞっこんだよ。

トキメキ度はちょっと下回るものの
エアロスミスにも心を奪われていった。
ジミーペイジとジョー・ペリーとでは
ギターリストの力量という点では比較にならない(生意気にもそう感じた)ものの
バンド全体からにじみ出てくる不良っぽさと
ラフなブルースっぽさに惹かれていったのだ(ツェッペリンは優等生なブルースという感覚だった)。

クイーンにはすっかり飽きた。
少年は残酷である。
この頃からゆっくり時間をかけながらではあるが、
華美な音にむしろ嫌悪感さえ抱くようになっていった。
ブルースっぽくて、ヘビーで、ギターがすごいバンドという、
自分なりの好みというのを確立させた。
そんなバンドを求めてラジオを聴きあさり、
ミュージックライフを発売日の放課後に入手して隅から隅まで読み、
次々と現れてくるヒーローに心躍らせた。

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